まずは便秘を正しく理解しよう!
- <教えてくれたのは…>伊藤まゆ先生
- 聖マリアンナ医科大学病院、関連病院での消化器・一般外科勤務などを経て、M'sクリニック南麻布を主宰。日本臨床自然療法研究会会長などを務め、美容医療にも精通。
食物繊維や水分の不足が、便を硬くし排出しづらくする原因に
便秘の原因は、主に次の5要素。 ①食物繊維の少ない食事 ②食事量の不足 ③水分不足 ④運動不足 ⑤睡眠不足や環境の変化 食物繊維は、腸内の善玉菌を増やしやわらかな便をつくる水溶性と、腸の動きを促す不溶性、どちらも不足するとNG。また食事量が少ないと便のかさがなく排出しづらいとともに、炭水化物を減らすことで納豆や漬物、味噌汁など腸内環境を整える発酵食品を一緒にとる機会が減るのも問題です。そして水分不足は便が硬くなり、腸内で固まる要因に。
便秘を簡単に考えてはNG。 内臓から体全体に悪影響が
一方、最低限の腹筋も衰えていると便を押し出す力が不足。また運動不足だと物理的に腸が動かない上、全身の血流が滞ることで胃腸などの内臓も動きが鈍くなります。睡眠不足や環境の変化によるストレスも体を緊張させて血流を悪くし、腸の働きを悪くさせる要因に。 そして便秘になると、食べ物の残骸が腸内で腐り、腸内環境を悪化させます。ガスが発生して周囲の内臓を圧迫したり、有害物質が血液に乗って全身へ。体内の解毒を行う肝臓への負担も増して、ほうっておくと肌荒れから病気まで様々な問題に。
毎回の食事と外側からの物理的な対策で防ぎましょう!
美容だけでなく健康にも大きく悪影響する便秘は、こまめな対策が大切。まずは腸を動かすのに必要な、腹筋を含む体幹を呼吸で整えましょう。 その上で内側からの対策として、腸内環境を整える食事を1日2食でも3食でも規則正しくとること。朝食は内臓を起こして働かせるためにマストですが、昼夜は人それぞれの生活リズムでどちらか片方でも。 外側からは、腸の働く方向に沿って圧をかけるトリートメントなどで、物理的な刺激とともに全身をリラックスさせ血流を促すことが大切です。
「腸」基礎!腹式呼吸で体幹を整える
まずは、腸の働きに必要なのが腹筋。次のうち、3つ以上当てはまる人は呼吸法から改善を。 □お腹が張る □お腹が痛い □何日も便が出ない □便が硬いのでいきまないと出せない □腹筋運動が全然できない □お腹がぽっこりしている □仕事中ほとんど座っている
深い呼吸を心がけ、正しい姿勢と腹筋を鍛える
腹式呼吸は、背筋を正さないとできないもの。さらに横隔膜をしっかり動かすことになるので、自然に腹筋を含む体幹が整います。1時間に10回ほど、意識して行うようにして。
ポイント1
背筋を伸ばし、両肩を一度軽く上げて背中側へ引くようにしながら落とし、胸を開きます。 口から細くゆっくり息を吐き切ると、肺が縮まり横隔膜が上がって胃腸周りが広がります。ポイント2
吸う時は鼻から細くゆっくり、お腹をふくらませながら。肺が広がって横隔膜が下がり胃腸周りは狭くなりますが、お腹をふくらますことで胃腸も動きます。 1、2を交互に10回。《腸を動かすメソッド1》内側から対策!
食事メニューの選び方で、腸内環境を整える
便秘改善の食事ルールはコレ! ○起き抜けには、常温以上の水を1杯 ○朝食は、しっかり食べる ○1日2〜3食、規則正しく食べる ○腸内環境を整えるビフィズス菌や乳酸菌をとる ○こまめに水分をとる ○良質の油をとる ○就寝前3時間以内の食事は避ける
【朝】昔ながらの和定食で内臓を目覚めさせる
朝は温かい汁物で胃腸を保護しながら目覚めさせて。 発酵食の味噌汁なら、よりプラス。鮭やごはんを噛むことでも脳から内臓を働かせる司令が。鮭やナス、ショウガは大切な抗酸化成分。
《ポイント1》発酵食品
味噌、ぬか漬け、キムチ、納豆、酒粕、チーズ、甘酒などが当てはまります。【昼】温野菜とトマトソースで抗酸化食材を補充
腸内環境を乱す活性酸素に対抗する抗酸化成分を、緑黄色野菜の温野菜サラダやトマトソースで取り入れて。パスタは腸管のすべりを良くするオリーブオイルを使う意味でも、おすすめです。
《ポイント2》抗酸化成分
緑黄色野菜やにんにくのほか、ショウガ、豆類、緑茶、玄米などに豊富。【夜】胃腸の負担が少ない鍋で食物繊維を摂取
温かくて水分の多い鍋は、就寝を控えた夕食で胃腸を保護するのに最適。特にキムチチゲは乳酸菌、きのこ類やしらたきなどの食物繊維、野菜の抗酸化成分など幅広く腸に良い成分を食べられて優秀!
《ポイント3》食物繊維
オクラ、いも類、きのこ類、海藻類、こんにゃく、切干大根、ゴボウ、大麦などに含有。食事以外のインナーケアなら!
- 腸内ガスが引き起こすおなかのハリを改善
- ビフィズス菌と乳酸菌で腸内ガスを防ぎ腸内環境を整える。 ビオフェルミン ぽっこり整腸チュアブル30錠/ビオフェルミン製薬株式会社
- 腸内で増える善玉菌を厳選し、腸内環境を整える
- 生きて腸まで届くビフィズス菌に、腸に留まる乳酸菌などをミックスした顆粒。 ビフィズスEX(ヨーグルトパイン味)20袋/オルビス
《腸を動かすメソッド2》外側から対策!
リンパドレナージュで腸の流れをサポート
- 腸が流れる方向に沿ってしっかり圧をかけていく
- オイルをなじませたら腰のくびれからぐいっと圧をかけ、おへそ周辺を時計周りに流していきます。押すべき場所の見極めができるプロならではの深い圧で適度に刺激を与え、腸の動きを促します。
- 足から全身の血流を促して胃腸の働きを活発に
- 重力で下半身に溜まってしまう血液やリンパを、足先から心臓側へ押し流すことで全身の血流がアップ。特に、自分でケアしづらいひざ周りの滞りをしっかりほぐすことで、流れがスムーズに。
毎日やるならコレ① 体をゆるめる、 寝る前ストレッチ
ベッドで両足を伸ばして上半身を前へ倒して両手で足先をつかみ、腹式呼吸を10回行います。その後、正座した状態からひざ下を両サイドへずらしてお尻をベッドにつけ、ゆっくり上半身を後ろへ倒して両手を上へ伸ばし、腹式呼吸を10回。
毎日やるならコレ② 腸の温め&さすりこみ
両手をこすり合わせて温めてから、お腹の右手側上部→ 左手側上部→ 左下部→右下部と温めながらさすります。強すぎると婦人科系の不調がある場合に悪化させるので、やさしく10回。
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