“濡れ髪”ってそもそも何?

濡れ髪とは、髪があたかも濡れているかのように演出したヘアスタイルのこと。
実際に濡れているわけではなく、ジェルやオイルなどのスタイリング剤を髪に塗布することでツヤを出し、まるで濡れているみたいに仕上げたヘアスタイルのことを指します。

「濡れ髪」と「ウェットヘア」、「セミウェット」の違いは?

濡れ髪は一般的に「ウェットヘア」と呼ばれます。 ウェットヘアの「ウェット」は、濡れたり湿ったりしている状態のこと。 髪全体ではなく半分くらいか半分以下程度が濡れているように仕上げた場合は、「セミウェット」と呼ばれます。

押さえよう♡濡れ髪作りのポイント

下品に見えないように注意!

おしゃれな濡れ髪スタイルに仕上げるためには、ほどよいウェット感が必須。 ついついスタイリング剤をつけすぎると、ずぶ濡れの状態に見えてしまうことがありますが、だらしなく見えたり、下品に見えたりするので気をつけてください。 あくまでも、適量のスタイリング剤を使って、品よくまとめるようにしましょう。

ウェットヘアは「オイル × ◯◯」で作るのが基本♡

ウェットヘアで注意したいのは、ギトギトになってしまうこと。 そのためには、サラサラした質感のオイルと、ほんのりセット力のあるワックスやバームなどを合わせて使う方法がおすすめなんです。 まずは、オイルの基本的なつけ方をおさえておきましょう!

ウェットヘアを作るためのおすすめスタイリング剤は?

ウェットヘアを作るには、スタイリング剤が必須です。 どんな状態に仕上げたいかによって、スタイリング剤を上手に使い分けることが必要。 よく使われるスタイリング剤は、重さが出やすいものから順に、ヘアジェル、ワックス、バーム、オイル、ミストなどがあります。

重みを調整するにはスタイリング剤の分量がキモ!

ウェットヘアは重そうに見えますが、髪全体ではなく半分もしくは一部だけが濡れているように仕上げるセミウェットなら軽やかさが生まれます。 レイヤーを入れれば動きも出やすくおすすめ。 しっとりと重みを出したいときは髪全体を濡れ髪に、軽やかさを出したいときはセミウェットにするといいでしょう。

【長さ別】バリエーション豊富なウェットヘアカタログ集

髪の長さ次第で雰囲気が変わるウェットヘア。 ここではとくにおすすめなスタイリングをレングス別にご紹介します!

【ショートヘア】おすすめウェットヘア

オイルでタイトになでつけてモードっぽいスタイルに
モード&ストリートっぽい雰囲気に仕上げるなら、ウェット感たっぷりのタイトなヘアスタイルに。オイルを多めに使って、仕上げにクシで毛流れを作るのがポイントです。前髪やもみあげの後れ毛を少し残してニュアンスをプラスして。
無造作感たっぷりのこなれマッシュウルフ
ウェットヘアで無造作感を出すと、こなれ感のあるおしゃれな仕上がりになります。襟足の髪を長めに残したウルフスタイルなら、今っぽさも急上昇!前髪はセンターパートでひし型スタイルを意識して。 スタイリングの仕上げには、全体的に束感をつけつつ整えるのが◎。
セミウェットなふんわりカールショート
ゆるめのカールをほどこしたパーマヘアには、内側から空気をふくませるようにふんわりとボリュームを出してスタイリングを。 ほどよいウェット感が出るオイルを揉み込むようにして整えます。 分け目をあいまいにすることで、こなれ感を出して。
シアバターを投入して重みをプラス
厚めに作った前髪がチャームポイントのショートヘア。ゆるめのウェーブを活かして、リラクシーで無造作感のあるおしゃれなスタイルに仕上げています。スタイリング剤には、重みをプラスできるシアバターを使ってしっとりとした雰囲気に。
オイルでゆるふわショートボブ
ふわくしゃっとしたパーマのゆるふわ感とサラツヤなストレートの美しさ、両方をアピールしたいときには、オイルで髪を揉むのがおすすめ。 ゆるめにウェーブ巻きしたヘアスタイルが一気にまとまって艶感が出ますよ!

【ミディアムヘア】おすすめウェットヘア

くびれラインが色っぽいレイヤーミディアム
くびれシルエットが大人っぽいミディヘア。暗髪だからこそ、オイルで全体的にツヤを出し、髪自体の美しさを強調したヘアスタイルです。 さらに束感を演出できるクリーム状のシアバターとオイルを使って、毛先に動きを出して仕上げるとまとまりやすくおすすめ!
ウェット質感の外ハネミディ
暗髪でウェットな質感の垢抜けヘア。前髪にも軽くスタイリング剤をつけて束感をだして。 自然にまとまった外ハネヘアは上品な印象になりますよ!
キレイめストレートの前下がりボブ
ストレートの美しさを引き立てるためには、オイルとくしで丁寧に仕上げるのがポイント。オイルを使えば、アイロンなしでも十分にキレイなヘアスタイルが完成します。薄く作った前髪は、軽くつまんで束感をつけて。
オイルで束感と毛動きを引き出した肩上ボブ
ほつれ感のある強めのウェーブがキュートな肩上ボブ。毛動きたっぷりに仕上げるために、コテでランダムに巻きを入れます。スタイリングはオイルを使って、束感とウェット感のあるガーリッシュなヘアスタイルに。
セミウェットなレイヤーウルフへア
今っぽいくびれヘアのネオウルフヘア。ハイライトとローライトを使った立体感のあるヘアカラーです。 保湿力も備えたウェット感のあるオイルでスタイリングしても、髪色に透明感があるので重くなりません。 セミウェットにセットすることで、動きも出しやすく軽やかな印象に。

【セミロングヘア】おすすめウェットヘア

ラフ&ヘルシーなくせ毛風ロングヘア
リラックス感のあるヘルシーな質感を出したいときは、トリートメント効果のあるオイルを使うとGOOD。前髪にはオイルを少しつけて、束感を作るとこなれた表情に仕上がります!
無造作だけどルーズすぎないほつれカールが◎
ルーズな雰囲気のほつれカールは、無造作な今っぽいスタイルにぴったりです。ナチュラル感をそのままに、だらしなく見えないようにするには髪を巻く前にオイルをつけるのがおすすめ。髪の根元にはつけずに、毛先を中心に揉み込みましょう。
セミウェットでフェミニンなストレートセミロング
オイルを適量使うことで、ストレートのサラツヤ感を引き出して。 毛先は軽く巻いて、フェミニンなセミロングが完成!
ニュアンスウェーブのこなれセミロング
くせ毛っぽいニュアンスウェーブをほどこしたセミロング。スタイリングは乾いた髪の毛先を中心に、オイルをつけてツヤ感を出すだけ。前髪や髪の表面は、手のひらに残ったオイルをなじませるだけで十分です。
濡れ感のあるウルフヘア
暗めのブラックアッシュカラーを使用したウルフヘア。 レイヤーを強めに入れることで、毛先に動きのあるヘアスタイルに。 ウルフヘアは束感を作った方が可愛いので、ウェット感をプラスすることでより可愛く♡

【ロングヘア】おすすめウェットヘア

軽やか&さわやかなゆるふわウェーブ
ごくゆるめのウェーブをかけて、軽やかさを出したロングへあ。前髪にもオイルで束感をつけて、おでこを透けさせることで、さわやかな印象に。
ほつれ感のあるウェットレイヤーロング
顔まわりとトップ部分に段差をつけてカットするレイヤーを入れて、動きを出したスタイルです。ほつれたような質感のウェーブは、オイルでウェットにスタイリングを。ほどよく色香ただようウェーブヘアのできあがり♡
保湿力のあるオイルでツヤと束感をプラス
くすみ感と透明感のあるグレージュカラーであか抜け見えを叶えたロングヘア。毛先をメインに巻くことで、派手すぎず女性らしい落ち着きのあるスタイルに。保湿力のあるオイルでツヤと束感を出しています。
軽やか♡毛先ワンカールのゆるふわロング
でこ出しで仕上げた大人っぽいロングヘア。毛先にワンカールパーマがかかっていると、ムースとオイルだけで簡単にスタイリングが完了します。 毛先のウェーブに軽やかさを出したいときは、ムースなど軽めの質感になるスタイリング剤をチョイスして。

【髪型別】ウェットスタイリング方法

濡れ髪の作り方は、髪型によって異なります。 まず、大きく違うのはストレートなのかパーマヘアなのか。 また、髪の長さが違えば、スタイリングの方法も若干変えたほうがベターです。 ここでは、ストレートの場合とパーマヘアの場合、そして各レングスのスタイリング方法について解説します。

ストレートヘアの場合

オイル × ワックスでツヤ感と束感を表現♡
ストレートヘアの美しさを活かしたウェットヘアを作るときには、ツヤ感を意識したスタイリングがおすすめです。スタイリング剤をつけたあとでもとかすことができるように、サラサラしたオイル系のものを使うとよいでしょう。 束感をつけたいときは、手のひらにワックスをなじませて、髪の表面だけをつまむようにして仕上げてください。

パーマヘアの場合

内側から&毛先から、ウェーブを活かしてふんわり仕上げる
パーマがかかっている場合やコテで髪を巻いた場合は、ウェーブを崩さないように優しくスタイリング剤をつけるようにしましょう。まずは髪の内側から、空気を含ませるような気持ちで、ワックスやバームをつけていきます。そのあと、毛先を手のひらで包み込みながら持ち上げるようにして、ふんわりと仕上げます。 最後に、髪の表面を指でつまんでバランスをとりつつ整えれば完成です。

ショートヘアの場合

手順① オイルでえりあしをボリュームダウン
ショートの濡れ髪に大事なのはシルエットのメリハリ。オイルを1プッシュとり、えりあしにつけて押さえてから全体になじませて。
手順② バームで顔まわりとトップを仕上げる
バームは小豆大の量をとり、顔まわりやトップの毛束を強調するよう指先ではさみ込めば完成。ハンサムなショートも濡れ髪で女性らしさを格上げ!

ミディアムヘアの場合

手順① オイルを毛先と内側になじませる
「内側」を意識するのが大事。オイルを2プッシュとってまず毛先と内側につけ、手ぐしで全体になじませる。
手順② バームを使って毛先と顔まわりを仕上げる
バームはパール大の量を内側中心に揉み込み、ハネ感を演出。顔まわりの毛束をつまんでできあがり。レイヤーと濡れ感で才色兼備な色香をアップ♪

ロングヘアの場合

手順①
ヘアオイルを片サイド4滴ほど垂らし、手でなじませる。 ※上記はロングの場合。髪が短い場合は量を減らす。
手順②
内側と外側に指を通し、手ぐしでとかすようにしてつけていく。
手順③
毛先をくしゃくしゃっと揉み込む。
手順④
毛先を手のひらで優しく擦りつけて束感を出す。
手順⑤
後ろの髪も下から手ぐしを通していく。
手順⑥
表面の髪を軽く取り、手ぐしでとかしていく。
手順⑦
手に残ったヘアオイルを指先になじませて、前髪をつまんで束感を出す。
完成♡
おしゃれなウェットヘアの完成です!ちょうどいいツヤと束感で、ナチュラルなのにこなれて見える濡れ髪に仕上がります♡
さらに毛動きや束感をプラスしたいときは?
オイルはツヤやウェット感を出すには適していますが、セット力はありません。オイルでスタイリングしたあとに、毛動きをつけてアクティブ感を出したかったり、束感をつけてこなれた印象に仕上げたいときは、バームなどをプラスして、お好みのスタイルを完成させましょう♪

スタイリングの方法はこちらからもチェック!

ウェットヘアを作る方法!おしゃれな濡れ髪スタイルであか抜けちゃおう♡
ウェットヘアを作る方法!おしゃれな濡れ髪スタイルであか抜けちゃおう♡
おしゃれな女の子たちの間で大人気のウェットヘア。コツさえ掴んじゃえば、どんな方でもすぐに取り入れられるアレンジでもあるのです! ここではウェットヘアの人気スタイルや濡れた質感を上手につくる方法、さらにおすすめのスタイリング剤をご紹介。トレンド濡れ髪で色っぽく、大人っぽくあか抜けちゃいましょう♡

色香ただよう“ウェットヘア”であか抜けスタイルを叶えよう!

抜け感のあるナチュラルなヘアスタイルは、ツヤやほどよい重みが加わることであか抜けして見えます。 オイルをメインに使ったウェットヘアなら重くなりすぎず、おしゃれなヘアスタイルが簡単! あなた好みのオイルをゲットして、おしゃれな濡れ髪に仕上げてくださいね。 スタイリングの仕方や、スタイリング剤の選び方がわからないときは、美容師さんに気軽に相談してみましょう♡

ショート・ミディアム オトナ濡れ髪の作り方 企画/石倉沙織(本誌) 構成・取材・文/薄葉亜希子 文/菅野美咲(本誌) 撮影/楠本隆貴(will creative) スタイリング/柿原陽子  オイルでウェットヘアを叶えるやり方 取材・文/高橋夏実