うねる、ぺたんこ…前髪に起こるトラブルの原因とは
スタイリングの際に、たびたび起こる前髪のトラブル。 きれいに整えようとしても「うねりが出てまとまらない」「ぺたんこになってボリュームが出ない」と苦戦している方も多いのではないでしょうか。 前髪のスタイリングがうまくいかない原因は、主に湿気と髪質、そして髪のくせが関係しています。 ただ、適切に対処しなければ、逆に扱いづらくなることもあるため注意が必要です。 適切な対処法を身につけるために、まずは前髪トラブルの原因について紐解いていきましょう。
原因その1:湿気
前髪トラブルの多くの原因は、湿気といわれています。 髪をまっすぐな形に保つには、髪内部の水分量が均一でなくてはなりません。 髪は空気中の水分を吸収する性質があるため、湿気が多いと自然と水分を多く含んでしまいます。 「水分が増えれば、しっとりしてまとまるのでは?」と思うかもしれませんが、実は逆効果。 髪内部の水分量のバランスが崩れると、まっすぐな形を維持できなくなり、髪がうねったり広がったりしてしまいます。 マスクの蒸れや雨の日に前髪が崩れやすい場合は、湿気が原因となっているケースがほとんどです。
原因その2:髪質
前髪が思い通りにキマらないときは、髪質が影響していることが多いです。 とくに、猫っ毛さんや細い髪の方はボリュームが出にくいため、前髪がぺたんこにつぶれやすい傾向にあります。 また、健康的な髪の毛とダメージを受けた髪との髪質の違いによって、前髪のくせの強さに違いがでます。 もともと健康的な髪の毛は、余分な水分を弾き吸収しにくい性質です。 しかしダメージを受けた髪は、内部に空洞ができて水分が入り込みやすくなっています。 キューティクルが剥がれ、たんぱく質と水分量のバランスが崩れることで、うねりや広がりに繋がるのです。
原因その3:髪のくせ
くせ毛が原因で、前髪トラブルを引き起こしてしまうパターンもあります。 前髪にくせが出てしまう原因もは人それぞれ。 生まれ持ったくせ毛もあれば、加齢やホルモンバランスの乱れ、毛穴の汚れが原因で、後天的に髪質が変わることもあります。 遺伝によるものだと、髪内部の水分バランスが偏っていたり、毛根の形が曲がっていることが主な原因とされています。 後天的に髪質が変わった場合は、生活スタイルの見直しやヘアケアを見直すことが大切です。
【湿気による前髪トラブル対策】うねった前髪を伸ばす
先述の通り、湿気が多いと髪は水分を吸収します。 特にダメージを受けている髪は、傷んだ部分に集中して湿気が入りやすくなっています。 その結果、髪が膨張して前髪のうねりやくせが出やすくなるんです。 ここでは、うねってしまった前髪を真っ直ぐに伸ばす方法をご紹介します。 いざというときのためにも、しっかり対処法を押さえておきましょう!


前髪を左方向にとかしながらドライヤーでブローする


内側の髪の毛をさらに3束にブロッキングする


同じ要領で、左の毛束にも熱を通しましょう。
表面の髪の毛をおろし、内側と同じ順番で熱を通す

ある程度馴染んだら、前髪を整えて完成
<ポイント>ポイント>
伸ばすヘアオイルは極力少なめにするのが◎
改めて手に乗せるのではなく、髪全体をスタイリングした際、手に残った分量でOKです。
【湿気による前髪トラブル対策】ぺたんこな前髪を復活させる
湿気でボリュームがなくなり、ぺたっとおでこに貼りついてしまうこともあるんです。
そんなぺたんこ前髪もスタイリングで復活可能!
ここからは前髪を立ち上げる方法を解説していきます◎


そのまま数分放置する
<ポイント>ポイント>
放置する時間は、髪質にもよりますが5〜10分程度でみておきましょう。
その間に他のスタイリングや身支度を済ませておくと◎

【湿気による前髪トラブル対策】ボリューミーに前髪を分ける
スタイリングでぺたんこ前髪を復活させるのもおすすめですが、分け方を変えてみる方法もあります。 前髪にボリューム感が出る分け方にすれば、ぺたんこ前髪を回避しながらイメージチェンジも可能◎ 続いては、かきあげ前髪とセンターパートからおすすめのスタイルを紹介します。
- 切りっぱなしかきあげボブ
- 切りっぱなしボブも、前髪をかきあげ風にアレンジすると洗練されたな印象に! 前髪のありなしでイメージが変わるので、さまざまなアレンジが楽しめます。 ほんのりアプリコットが入ったベージュカラーで、柔らかくも抜け感のあるスタイルに仕上がっています。
- センターパート×mix巻きで大人っぽく
- センターパートの顔まわりをリバースフォワードでmix巻き! 分け目がぱっくり割れないようにすると、こなれ感のあるおしゃれな印象になりますよ。 ウェット系のスタイリング剤を使って、湿気に負けない素敵ヘアに。
- ボリュームと立体感のあるセンターパート
- 顔まわりの大きなくびれが特徴の中韓くびれレイヤー。 センターパートは髪の根元を立ち上げるようにシルエットを作ることで立体感を出しています。 前髪に大きな動きをつけているので、うねりがある日でも自然にカバーしやすいですよ。
▼かきあげ前髪のセット方法をチェック。関連記事はこちら
▼センターパートのセット方法をチェック。関連記事はこちら
【湿気による前髪トラブル対策】前髪をおしゃれにアレンジする
湿気でトラブルが起きやすい前髪は、ヘアアレンジで可愛くまとめてしまうのも手。 小さいヘアピンやクリップなら、持ち運びも簡単。 ほかにも、カチューシャやヘアバンドをひとつ持っておけば、サッと前髪アレンジができます。
- カチューシャですっきりと
- カチューシャで顔まわりをすっきりまとめたアレンジです。 髪をすべてアップするのではなく、適度におくれ毛を残すのがポイント。 時間がないときや前髪がうまくキマらないときでも、短時間でおしゃれヘアが作れます◎
- ねじり前髪とピンを組み合わせたスタイル
- くるくるとねじった前髪に、ヘアピンをつけたスタイルです。 ねじったときに少しボリュームが出るようにすると、ぺたんこな印象もなくなりますよ。 前髪に少しおくれ毛を出しておくと、ふわっとした軽やかなスタイルに仕上がります。
- リボンが華やかなポンパドールアレンジ
- ふんわりとしたポンパドールは、華やかな雰囲気が演出できるのも魅力的。 リボンを結べば、デートやイベントにもぴったりです。 アレンジに使うリボンは細めのものを使えば幼い印象にならず、大人かわいく仕上がります。
- ヘアクリップを使ったキュートなスタイル
- ヘアクリップを左右に使って、ねじった前髪をまとめたスタイルです。 おでこを大きく見せるスタイルは、明るい印象を目指したい方にもぴったり◎ 全体的にラフにまとめて、カジュアルな雰囲気になっています。 クリップの色は髪色と合わせると、馴染みやすくなります。
▼雨の日に向いているアレンジ。関連記事はこちら
【髪質による前髪トラブル対策】普段のヘアケアアイテムを見直す
髪質による前髪トラブルであれば、普段のヘアケアを見直すことで改善しやすくなります。 うねりやすい髪質の方やぺたんこになりやすい方は、それぞれ自分に合った方法でケアしましょう。 前髪がうねりやすい方は、頭皮に優しいシャンプーが◎ 洗浄力の強いシャンプーは、頭皮や髪を乾燥させてしまい、かえって老廃物が溜まりやすくなることがあります。 そこでおすすめなのが、アミノ酸系シャンプー。 頭皮への刺激が少なく、必要なうるおいを守りながらしっかり汚れを落とすことができます。 また、髪に湿気を取り込まないように、トリートメントやヘアマスクでの保湿ケアはマスト。 普段から髪を保護して、できるだけ髪内部の水分が均一になるように心がけましょう。 ヘアセットでは、ヘアスプレーを適量吹きかけて水分を含まないようにすると、うねり予防やスタイルキープができますよ。
一方、前髪がぺたんこになりやすい方は、スカルプ系シャンプーやボリュームアップシャンプーで洗うのがおすすめ。 髪にハリコシを与える成分が含まれているため、ふんわりと自然なボリューム感が出やすくなります。 洗髪後は、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)や頭皮用の美容液を使ったヘアケアも重要です。 また、スタイリング剤選びにも気を配りましょう。 べたっとする重めのスタイリング剤は、避けるのがベター。 ボリュームの出るミスト系のスタイリング剤やヘアスプレーを使うと、軽やかさを保ちながら、きれいなシルエットをキープしやすくなりますよ。
【くせによる前髪トラブル対策】縮毛矯正をかける
前髪に強いくせがある方は、縮毛矯正で対策するのも手。 縮毛矯正とは、専用の薬剤と熱を使って、くせ毛を半永久的にストレートヘアにする施術方法です。 シルエットに合わせれば、前髪だけに取り入れても、自然になじむのが嬉しいポイント。 前髪のみの縮毛矯正は、まっすぐでタイトなヘアスタイルと組み合わせると、程よいバランス感になります。 たとえば、ストレートヘアやぱっつんボブなど、直線を意識したスタイルの前髪として合わせると◎ スタイリングの手間も短縮できるので、忙しくてなかなかセットに時間をかけられない方にもぴったりの施術です。
前髪の縮毛矯正についてはこちらで解説
【くせによる前髪トラブル対策】前髪にパーマをかける
前髪がぺたんこになりやすい方は、前髪のみパーマをかけるのもおすすめです。 前髪パーマはボリュームが出にくい細い髪や柔らかい髪質の方も、手軽に取り入れられるのが魅力。 パーマをかけることで、ふんわりと柔らかい前髪に仕上がります。 特に、ゆるやかなウェーブやカールなど、曲線を含むヘアスタイルとの相性抜群◎ くせ毛を活かした抜け感のあるスタイルが楽しめます。 ただし、パーマの種類や強弱によってはがらりと印象が変わるため、オーダーには注意が必要です。 前髪パーマを取り入れる際には、まずは美容師さんに相談してみましょう。
前髪パーマについてはこちらで解説
トラブルに応じた対処法で、かわいい前髪をキープしよう!
湿気による前髪トラブルのほとんどは、スタイリングやアレンジで解決できます。 うねりを直したい場合は、ブローやアイロンでしっかり伸ばしましょう。 ボリュームが気になる方は、思い切って前髪をアレンジするのもかわいいですね。 しっかりスタイリングしたら、ハード系のスタイリング剤で固めてセット! また、雨の日やマスクスタイルでの前髪スタイリングに悩んだら、サロンで相談してみるのもおすすめです。 ちょっとしたひと手間をプラスすれば、湿気に悩まされず、かわいい前髪をキープできますよ◎