作品のためならどんなヘアスタイルもまったく躊躇ありません

映画『嘘喰い』では、キレイなシルバーヘアでしたが、ケアが大変だったのでは?

以前、ドラマでピンクヘアをやっていたので、派手なカラーには慣れていました(笑)。 基本的にカットやカラーリングはヘアメイクさんにお願いしているんですけど、今回はカラーリングが得意なカラー専門店でやっていただきました。 3回ぐらい色を抜いて、ほぼ白の状態にしてからグレーを入れています。 ピンクヘアのときは、あそこまで色を入れたのが初めてだったのもあり、髪が痛みすぎて切れたりしたのですが、今回はそのときの教訓でトリートメントをしっかりしてケアを怠りませんでした。 普段はお風呂上りに髪を乾かさず寝てしまうんですけれど、シルバーヘアの間は毎日ドライヤーでしっかり乾かして、ヘアオイルまでつけていました。

普段は髪を乾かさず寝ちゃうんですか!?

はい……。普段はまったく気にしないんです。 今はこうやってヘアメイクでキレイにしていただいていますけど、完全オフの日は何もしないですし。 ヘアスタイルにも自分のこだわりとかないです。 でも、ないからこそ役柄で「こんな髪型にして」と言われたら何でもできちゃうんです。 全部剃れと言われたら躊躇なく剃りますし。 ただ、短いよりは長めのほうが似合うのかな、とは役で様々なヘアスタイルをする中で思いました。

横浜さんの長めのヘアスタイル、色気がありますよね!  今作はギャンブルをテーマにした映画ですがエンタメ感のある演出や、バディ的存在となる佐野勇斗さん演じる梶とのやりとりも面白かったです。 とても息が合っていましたが、佐野さんとは事前にどんな打ち合せを?

特に何もしていないです。 リハーサルを重ねるうちに雰囲気を掴めていったので、この感じでやれば本番も大丈夫だなと感じていました。 勇斗とは芝居をする中でコミュニケーションがとれていたので、「ここはこうしよう」などの細かい打ち合せはせずに自然と出来上がりました。 彼はとにかく爆発力がすごいんです。 勇斗演じる梶が大金を手にして1日遊びまくるシーンがあるのですが、すごく振り切った演技をしていて。 でも、あれが彼の素の部分でもあるんですけど。 そんな瞬発力ある演技を見ると「おぉ、やるなぁ」と思います。

劇中では横浜さんが佐野さんを引っ張っていく兄貴的タイプでしたが、プライベートだと引っ張っていくタイプですか?それとも引っ張られるタイプ?

うーん、相手によりますね……。 ただ、同じ年や年下の方たちは面倒を見てあげたいとは思います。 とはいえ、ひとりでいるのも好きですし……。 今回、地方で撮影しているときは、オフに勇斗を連れてうなぎを食べに行ったりはしました。 でも、その後はひとりで近隣にある有名な神社にお参りに行きましたし。 その場その場に合わせて引っ張ったり、引っ張られたり、ひとりでいたりという感じです。

今、欲しいものは、刺激的な現場にもっといられる「時間」

横浜さんは様々な作品に出ずっぱりでお忙しいイメージですが、頑張ったご褒美で何かもらえるとしたら、何が欲しいですか?

時間です。時間があればもっと作品の準備ができますし。 大体、ひとつの作品が1~2ヵ月で終わることが多いんですが、この現場にもっといたい!と思うことがあるんです。

ご褒美もやっぱり仕事に対してなんですね(笑)。もっといたくなる現場とは?

みんなが同じ方向を向いて悩める現場。 基本的に監督の中に答えはあって、僕たち俳優はその答えに向かって走っていきますが、監督も悩んでいてスタッフ一同、一緒に答えを見付けようとしている時間はすごく良い時間であって、良い現場だと思います。 悩んでいる中で、普段の自分では知ることのできなかった感情が意図的ではなく、ポンと出たときは本当に嬉しいですし。 もっと、この現場にいたい、どれだけ時間があっても足りないと思います。

その時間は俳優として刺激を受ける瞬間なんでしょうね。ちなみに、最近、ご褒美として買ったものはありますか?

時間以外ですよね(笑)。 Diorとsacaiのコラボアイテムを買いました。 一生ものだし、純粋にかっこいいと思ったのでご褒美としてトレンチコートとニットを買いました。 これまで洋服にお金をここまでかけたことがなかったので、まさにご褒美。 きっと、こんなにお金をかけて洋服を買うことはないと思います。

プロフィール

1996年9月16日、神奈川県出身。 2019年ドラマ『初めて恋をした日に読む話』で話題となる。 現在、TBS×ハリウッド共同制作の日曜劇場『DCU』、Netflix全世界同時配信中の『新聞記者』に出演中。 5月には映画『流浪の月』出演、8月26日公開予定の主演映画『アキラとあきら』では竹内涼真とW主演を務める。

お知らせ

©迫稔雄/集英社 ©2022 映画「嘘喰い」製作委員会

映画『嘘喰い』が2月11日(金)より全国公開。 借金を抱えた梶(佐野勇斗)は嘘喰いと呼ばれる天才ギャンブラー、斑目貘(横浜流星)と出会い人生が一変。 裏社会を支配する闇ギャンブル倶楽部「賭郎」に命がけの闘いを挑んでいく。 大人気ギャンブル漫画を待望の映画化。

横浜流星さんの更に詳しいインタビューは、2022年3月号の『HOT PEPPER』にも掲載されています。街頭ラック等でGETしてね!

シャツ4950円(キャスパージョン/シアン PR TEL/03-6662-5525)、パンツ48400円(エトセンス/エトセンス オブ ホワイト ソース TEL/03-6809-0470)、他スタイリスト私物
構成/栗原ちひろ(本誌) 取材・文/中屋麻依子 撮影/TOWA  スタイリング/伊藤省吾(sitor) ヘアメイク/永瀬多壱(VANITES)