「ドライカット」と「ウェットカット」って?

美容院では、シャンプー後に濡れたままカットすることを「ウェットカット」といい、一方で、髪が乾いた状態でカットすることを、「ドライカット」といいます。美容院によって、ウェットカットのところとドライカットところがあります。ウェットカットである程度切って、ドライカットで仕上げると組み合わせる場合も。それぞれのメリットとデメリットはどのようなものでしょう。

「ドライカット」のメリット

①再現性が高い

シャンプー後、ブローせずに髪を乾かすことで毛流れやくせの出方がわかります。その状態でカットすることで、それぞれのくせに合わせたカットが叶います。その結果、翌日以降のセルフセットがしやすくなるのです。

②髪型の持ちが良い

髪のくせを見ながらのカットは、その後の1〜2ヶ月後の状態のイメージもしやすくなります。そのため、ウェットカットよりも、シルエットがくずれにくく、ヘアスタイルのもちが良くなります。

③動きを出しやすい

ドライカットは、髪の動きを確認しやすいので、毛束感を作りながらのカットが可能です。髪の間の空間も見ながらカットきるので、無造作な動きを出しやすくなるのです。

「ドライカット」のデメリット

①髪が傷みやすい

ドライカットはウェットカットに比べて髪が傷みやすい傾向があります。なぜなら、乾いた状態の髪は硬く、ハサミとの摩擦が生じやすくなるからです。髪の傷みが気になるときは、美容師さんに相談してからオーダーしましょう。

②時間がかかる

髪は乾いた状態の方が、くせや毛流れが出て個々に合ったカットができますが、その見極めには時間を要します。ドライカットは、美容師さんがじっくり時間をかけて丁寧にカットするので、時間に余裕を持って予約することをおすすめします。

「ウェットカット」のメリット

①髪へのダメージが少ない

濡れている状態の髪は柔らかく、カットがしやすいで切り口がきれいになります。その分、髪へのダメージすくなく、傷みずらいともいえるでしょう。

②慣れている美容師さんが多い

髪を濡らしてハサミでカットする技術は、美容師さんが美容学校で習う主流の技術です。そのため、経験値の高い美容師さんが多いので、初めての美容院でも安心してオーダーできますね。

③ラインを出しやすい

ウェットカットはラインを出しやすいので、きっちりしたシルエットやぱつんとしたラインを作ることができます。

「ウェットカット」のデメリット

①スタイリングが難しい

ウェットカットは、翌日以降のセルフセットが難しい傾向にあります。くせのない方は問題ありませんが、ある方はしっかりブローしないと美容院での仕上がりと差異が出やすいのです。

②シルエットが崩れやすい

濡れた状態でのカットは、きっちりとしたシルエットやラインをつくるのが得意な一方で、時間がたつと崩れが目立ちやすく、スタイルが長持ちしない傾向にあります。美容院に行く回数を減らしたい方には不向きですね。

ドライ/ウェットカットがおすすめの髪質と美容院に行く前の注意点

ドライカットが特におすすめな方は、くせ毛さん。ポイントでくせがある方はくせの目立たないカットが実現しやすく、全体的にくせがある方はくせを活かしたスタイルが作りやすくなるからです。 ウェットカットが向いているのは髪が硬い剛毛さん。日本人は西洋人に比べて髪が太く硬いので、髪を濡らし柔らかくしてカットするのが向くといわれています。また、髪にダメージを与えにくいので傷みが気になる方にもおすすめします。 髪の傷みが気になるときや、急いでいるときはドライカットは適しません。美容院に行く前に事前にカット方法を確認しておくことをおすすめします。また、ドライカットには、特有の高い技術も求められます。美容師さんによって得意不得意もあるので、その点もプロフィールなどで確認しておくと安心です。 ただし、カットは美容師さんそれぞれの技術の違いなので、ドライカットをするから上手い、しないから下手というというわけではありません。最近はシャンプーサービスをなしにすることで低価格を実現する美容院も増えてきています。そうした美容院はドライカットの経験値が高いともいえるでしょう。

ドライカットがおすすめのヘアスタイル

ショートやショートボブスタイルは、骨格や毛流れの影響を受けやすい髪型です。くせを見極めながらカットできるドライカットが適しています。ワックスをもみ込んで仕上げるようなスタイルはドライカットの美容院がベター。
無造作なエアリー感をだしたいボブスタイルにも、ドライカットが適しています。くせやパーマと組み合わせて、ふんわりしたシルエットが楽しめます。ふんわりとした、軽くラフなスタイルを求める方におすすめです。
ロングヘアも浮遊感のあるスタイルならドライカットがおすすめ。 時間をかけて丁寧にカットしていくことで、再現性の高いスタイルが叶います。基本的に、ショート〜ボブスタイルに適した髪型ですが、ロングの方にもおすすめです。くせの強い方、ラフさを求める方は試してみてください。

ウェットカットがおすすめのヘアスタイル

切り口がきっちり揃ったスタイルは、ウェットカットが適しています。エッジのきいたモードなスタイルにはぴったりなカット法ですね。パツンとしたおかっぱスタイルにもおすすめ。シャープな髪型が好みの方はウェットカットが得意な美容師さんを選びましょう。
重めを残したショートやボブスタイルはウェットカットがおすすめ。 マッシュスタイルもそのひとつ。レトロチックな丸いシルエットや、顔周りのラインを残すカットが向いているのです。ロングスタイルでも、重めバングのクラシカルなスタイルなどは髪を濡らして切ってもらいましょう。
レイヤーやシャギーを入れない、毛先重めのワンレングスもウェットカット向きのスタイル。ストレートアイロンを使ったスタイリングをする方や、直毛の方、ストレートパーマを欠けている方におすすめです。

カット方法も美容院選びのポイントに!

美容院での仕上がりと、翌日のヘアスタイルに違いを感じている方は一度ドライカットを試してみてはいかがでしょう。あなたの髪質やくせに合ったスタイリングが期待できるので、美容院を選ぶ際に確認してみてくださいね。きっと満足のいく仕上がりになると思いますよ!